ジャパニーズブランドのTartaruga(タルタルーガ)は、日本の自転車店の中でもごく限られたお店
でしか取り扱っていないブランドです。

Tartarugaが自転車の「SUV」をコンセプトに提供するのが、Type SPORT(タイプスポルト)。
その中でも一番人気なのがフラッグシップモデルのDX(デラックス)です。

本記事では、折り畳み自転車専門店である当店が感じる、Type SPORT DXの魅力を深掘りしたいと思います。

デザインがカッコいい!

先にお詫びすると、いきなり主観が入ってしまいました…。
デザイナーが真剣に考えて作るモノというのは、無駄が削ぎ落とされているから見た人がカッコい
いと感じるのだと思います。身近なモノだとiPhoneとか。Type SPORTもその一つ。いやはや……カッコいい!

Type SPORTは地面と水平なトップチューブ(ホリゾンタルフレームといいます)が採用されている
ため、写真のように横から撮影したときにスッキリした印象を与えます。
さらに、オプションのリアキャリアはホリゾンタルフレームのデザインを崩さないどころか、リア
キャリアを装着してデザインが完成されるかのような統一感を生み出しています。

カラーは全4色。Tartarugaブランドカラーのオレンジもカッコよくないですか?

メカメカしさがいい!

実は折り畳み自転車でフロントダブルギアを標準装備しているモデルはそんなに多くありません
が、「DX」はしっかりフロントダブルギアを装着しています。

フロントギアがあると純粋に上り坂に強くなるメリットがあります。…が、ここでは小難しい性
能面はひとまず置いておいて。
まず見た目で機械的なパーツが一部に固まっているのが、男心をくすぐるポイント。
フレームデザインはシンプルなのだけれど、この部分に男のロマンを共感してくれる方も多いはず。

あえてブラックで統一しない。けど全体の統一感がいい!
そして「DX」の魅力は形状だけではありません。
全体的にはブラックパーツが使われているものの、あえてブラックパーツで統一されているわけではないのです。

「DX」だけに採用されるクランクは、リアサスペンションとリアディレーラー(後ろの変速機)の
カラーリングにマッチするようチタンカラーになっています。また、前後ホイールの軸となるハブ
にはブレーキ本体と同じカラーのシルバーが採用されています。
機能面については後ほど紹介しますが、クランクやハブとしての性能を求めつつ全体最適を狙っ
たカラーバランスとなっているのです。

この点もセンスを感じる統一感ではないでしょうか。
ここまでは見た目について魅力を深掘りしましたが、ここからは乗り心地を深掘りしていきます。

い~感じな乗り心地

Type SPORTを語る上で絶対外せないのが乗り心地。
Type SPORTは前後にサスペンションがついているのにほとんど沈みません。

フロントフォークは独特なリンク構造になっていて、段差を乗り上げるときにしっかり機能するようになっています。

街乗りでよくある歩道と車道を分ける小さな段差も、衝撃をほとんど気にせず乗り越えられます。

リアサスペンションはフレームの中心に搭載されています。

体重のほとんどを支える重要なパーツになり、ペダルを漕ぐときは沈まず、走行時に路面から伝わる振動を常に吸収し続けます。
これにより、かなり快適な乗り心地を生み出すため、まさに縁の下の力持ちです。

い~感じなハンドルポジション

Type SPORTのハンドルポジションは高さも角度も調整可能。
アップライトなハンドル位置にできる自転車は、特に腰痛持ちの方に喜ばれます。

冗談はさておき、Type SPORTは適度に内側に曲がったハンドルと、角度を自由に変更できるステム
(ハンドルを保持するパーツ)を調整することで、あらゆる身長や体格に対応できる”楽”な姿勢が作れます。

さらに良いのが、六角レンチさえあればユーザーでも簡単に調整できるその機構。
ロングライドで体力が残っている前半は前傾姿勢、疲れてきたり景色が良い場所が増えてくる後半は
アップライトな姿勢など、用途や気分に応じて好きなときにポジションチェンジが可能です。

一台の折り畳み自転車で色々なハンドルポジションを楽しみたい方には絶対オススメできます。
あと、腰痛持ちさんにも。

「これ、なんか走りやすくて、い~感じ」を実現する3ヶ所のシールドベアリング

価格だけ見ると「DX」って高くない?
そう思った方は勘が鋭いです。

なぜなら、フラッグシップモデルである「DX」の本当の価値は、3ヶ所の外から見えないパーツ
に隠されているからです。
その見えないパーツがシールドベアリング。

シールドベアリングとは、自転車を含む機械部品の回転に必要ないくつもの球が一つのパッケージとして作られた部品です。
ここでは詳しい説明は省きますが、よく回るようにするための「い~感じの部品」ということを覚えてもらえればと思います。

では順番に見ていきましょう。

1ヶ所目はハブ!
まず1ヶ所目は冒頭の写真に写っているハブ内部。
前後ホイールの軸となるハブ内部にシールドベアリングが隠されています。

カラーこそ違えど見た目は「SD」や「GT」のハブと同じですが、Type SPORTシリーズで唯一
ハブ内部にシールドベアリングが搭載されているのが「DX」なのです。

走っている途中でペダルをこぐのを止めたとき、「スーーーー……」とどこまでも惰性で進み続ける感覚を生み出します。
常に回り続ける部分だからこそ、高いパフォーマンスが求められます。

折り畳み自転車はホイールのカスタムも人気ですが、性能の高いシールドベアリングのホイールは高額になりがちです。

その点、「DX」はシールドベアリングが搭載されたホイールが標準仕様であることを考えると、
折りたたみ自転車専門店としての視点で見ると、コスパに優れていると言えそうです。
いえ、パーツ構成(https://www.tartaruga-ew.com/type_s_spec_j.html)をじっくり見ると、
「DX」の価格はむしろ安いくらいかもしれません。

2ヶ所目はボトムブラケット!

2ヶ所目はボトムブラケットです。
ボトムブラケットとは、クランクの回転を支えるパーツで、頭文字を取って”BB”とも呼ばれます。

「DX」に搭載されるボトムブラケットのシールドベアリングは、写真の『EX-TYPE』と書かれたフレームの
外側にある黒い部品の中に隠されています。

フレーム内部ではなく外側にベアリングが配置されることで、クランクが左右によじれにくくなるため、
坂道などで力強くペダルをこぐことができるようになります。

自転車を走らせるために回り続ける部分だからこそ、ボトムブラケットのシールドベアリングが重要な役割を果たします。

3ヶ所目はペダル!

最後の3ヶ所目はペダルです。
「DX」のペダルにもシールドベアリングが隠されています。

ボトムブラケットに続き、走るために回り続けるのがペダルです。
回転が悪いペダルと良いペダルの走りやすさの違いには、雲泥の差がつくと言っても過言ではありません。

言わずもがな重要な部分です。

「DX」の乗り心地は自分自身で体感すべし

ここまで乗り心地に関してサスペンションとハンドルポジションとシールドベアリングについて魅力を深掘りしました。

しかし、こればかりは言葉で表現できないので、ぜひお店に来てください。
初めて乗ったときにビックリします。はい、本当です。

当店には「DX」を含めたType SPORTの試乗車が全3モデル揃っているので、
横浜の景色を楽しみながら乗り比べてみてくださいね。

最後は折り畳んだフォルムについて深掘りたいと思います。

おもちゃみたいに畳めます。Type SPORTの折り畳みフォルム

Type SPORTはリアキャリアを含めたいくつかのオプションパーツを装着することで、
まるでおもちゃのように簡単に折り畳むことができるようになります。

これはレゴブロックと同じですね。外して付けるだけ、です。もちろん折り畳む時に工具は不要です。

よきフォルム

しかもしっかり自立します。安定感ヨシ。
乗れる状態から比べるとかなりコンパクトになります。

これなら車の荷台に積むのも楽々です。

開いた状態のデザインもカッコいいし、畳んだ時のカッチリまとまったデザインもカッコいい。
このフォルムがカッコいい。うん、カッコいい。

メチャ薄い

そしてこの薄さ。その幅36cm。なにこれ?と言った感じです。
折り畳み自転車の薄さにはメリットがいくつかあります。

まず奥行きがある場所ならほとんどスペースを取らないこと。
例えば家の通路においても邪魔になりにくいし、電車輪行する時に後部座席が狭くてもスッキリ収納可能です。

あとは持ち運ぶ時。
幅が広い折り畳み自転車は持ち上げると車体が体から離れる分重量を感じますが、Type SPORT
のように幅が薄いと、自然な状態で持ち上げて移動することができます。

折り畳みフォルムにおいて、薄さは正義なのです。

転がせる優しさ

フォルムとは関係ありませんが、Type SPORTはリアキャリアに「イージーローラー」というオ
プションパーツを装着することで、折り畳んだ状態で転がして運べるようになります。

これは想像以上に便利です。

特にマンションにお住まいの方は、通路で運ぶときに重宝するでしょう。あと、やっぱり腰痛持ちさんにも。

さいごに

以上が折り畳み自転車専門店のスタッフがオススメするTartaruga Type SPORT DXの魅力の紹介でした。

Type SPORT DXはフラッグシップの名にふさわしい厳選されたパーツで構成されています。
性能はもちろん、全体的な統一感やデザイン性など、多くの面で魅力的な部分がありますが、
ここでは伝えきれない部分もありました。

Type SPORT DXは常に店頭に試乗車がございます。
少しでもDXを含むType SPORTに興味を持った方は、ぜひお気軽に遊びに来てくださいね。

それでは~。